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formyl /カゼヒキ

本当は何が欲しいの 大事にすればまだ使えるのに 箱ごと捨てて
無意識で抉らないでよ あの子も僕も きみ用のおくすりじゃないのにな

保身の術を拗らせた シャーデンフロイデ 渦を巻く
無駄吠えの多い正義が  からだ中に耳を澄まして
行きずりの声に噛み付いた ピエロはロジカルでばかみたい
斯くして ひとり いなくなった

他人のせいに還元したら 上清と残渣の境界はきみが決めるといいよ
正論で千切らないでよ アンテナ 壊れて  愚か者のゲノムは廻る 廻る

虚勢を虚だと気付かない きみは輝きを失くしてく
お気に入りの玩具への執着  優しい言葉が欲しいかい
嘲りの声が聞こえるか きっとあの子はもう戻らない
隔して またひとり いなくなった

ひとつ ひとつ 崩れていく

保身の術を拗らせた シャーデンフロイデ 渦を巻く
無駄吠えの多い正義が  からだ中に耳を澄まして
行きずりの声に噛み付いた ピエロはロジカルでばかみたい
斯くして またひとり いなくなった

虚勢を虚だと気付かない きみは輝きを失くしてく
自分勝手な憂いに  優しい言葉なんてあげない
嘲りの声が聞こえるか きっとあの子はもう戻らない
斯くして またひとり いなくなった

常夜灯 /旭音エマ・滲音かこい

灯火を消そうとした人に 勝手だと憤った割に
不意に消えたくなる駆け足の夕闇 愚直に溶媒を吸って吐いて

生きれば生きる程 嫌になるのは 何となしに知っていた
砂時計は勤勉で テロメアは端から千切れる

何を今更 離れてく指の余熱の 唯ひとつふたつ
12月 使い古しの痛みを吐いては 背を丸めるの
愛し続けることも苦しい 僕を組み立てるひとつふたつ
1、2月 まだ好きと言い聞かせる 常夜灯の仄か朱く遠く

あなたを殺す優しさなんて 捨てちゃえばいいのにね
砂時計は残酷だ 明日のために明日が削られる

何を今更 鈍く続くこの幻肢痛 唯ひとつふたつ
24時 使い古しの悲哀が渦巻いて 背を丸めるだけで
何が抒情詩だ 死にたいと言うひとに 何一つ言うことが出来ずに
1、2月 モノクロの春に身をやつす 目眩、正弦波で揺らぐ

嗚呼 テロメア 残り時間は如何ほど 別に教えなくても良いけど
僕が眠るその時まで灯りは消さないでいて それだけ

 

Unsound /水音ラル

 

What I had thought was genuine sincerity was just ugly selfishness incarnate

Why am I still alive with a defective spirit?

It’s ironic

 

Can’t I even burn my trivial life?

Despite I vowed to live up to fire of you

 

What I had thought was justice all the time was just fixated, biased values

Do the foolish creature, that is, I desire beauty?

How ironic

 

Don’t forgive me, I can’t do ordinary things safely

Despite I vowed to live up to time of you

 

ねぇ 聴こえる? 聴こえる? 進歩のない生命の鼓動が

 

やさしさを浴びても わたしは上手く笑えずに

腫らした自己が根元から腐り落ちる音を聴いていた

強くも美しくもなれないなら せめて無害な人になりたかったな

 

I’m still alive with an unsound spirit

It’s ironic

その程度で辛いだなんて /松田っぽいよ・朝音ボウ・滲音かこい

 

どうして 人並みのふりをすることすら絵空事に いつしかなってしまって

そうして 守りたかった居場所も 汚してしまう 親愛の空々しさで

 

その程度で辛いだなんて 甘えてるって言われるのが

案外 辛いから 僕以外悉く幸せになってしまえよ

 

こうして 濁らせた言葉を 正しく受け止めてくれる人もなく

そうして  大事だったひとの 歌もこころを洗ってはくれなくなって

 

その程度で辛いだなんて 甘えてるって言われるのが

案外 辛いから、ねぇ、さっさと 君も幸せになってしまえよ

 

その程度で辛いだなんて 甘えてるって言われるのが

案外 辛い 明日なんて知らない 僕は今が辛い

 

その程度で辛いだなんて 甘えてるって言われるのが

案外 辛いよ、ねぇ、さっさと 君も幸せになってしまえよ

 

痛みを知っても 優しくなんてなれない

痛みを知っても 優しくなんてなれない

seq. /朝音ボウ

 

プライドと理想ばかり吊り上がり 行き詰まり 

嫌いを嫌いと声に出して貶すことを覚える

消去法のピアノの足取りで

いつの間にか満たされちゃって ギターは死んだ

 

あるもので取り繕うの 得意だったはずなのに

「わたし」はほつれて 絡まったまま立ち尽くす

 

そういえば 誰かの記憶に残りたいと願っていた   後悔はまだ埋まらないけれど

叶えられる夢は 全部叶っちまったのかもな ねぇ どこへ向かって歩こう

 

愛される努力を 諂いだと拒むくせに

理解者だった人達に また解られたいと思うの

僕が歌うのは 結局は自身(ぼく)のためで

誰かのために紡いでないし 紡げなくなってしまった

 

あるもので取り繕うの 得意だったはずなのに

今日を凌ぐこともままならないのはどうしてだろうね

ないものねだりがまた僕のための歌になったら

そのときはよろしくね 素敵なシーケンサー

 

あなたの記憶に残りたいと願っていた  後悔はずっと後悔のままで 行き過ぎる

叶えられる夢は 全部叶っちまったのかもな ねぇ どこへ向かって歩こう

 

作り物の音に そろそろ飽きただろう  いつまでここに居ていいのかな

迷ったときだけ「らしさ」に媚びたっていいでしょう?

 

それが 誰かの歌になればいいね

そのときはよろしく シーケンサー

カタレプシー /滲音かこい・水音ラル

つめたい ひとはだ ぬくぬく
いらないこに はさみと めす

吊るした鼓動、気泡を潰す
嫌気的 思考  あだごとのマグヌス

起き上がる意味を失くして 死んだように生きている
あたしの心臓は思うより 冷たい色をしていた

吊るした鼓動、操作された生に
あたしの手は 震えもしなかった

掴み取る意志も無くして どうして歩いて行けようか
あなたにわかられたくもない 不随意の末路へ たんたん、と  転がり落ちて

死ぬために生まれた命の尻尾 摘み上げて  緩やかに思考は飽和する
カタレプシー あたしの夢も居場所もここにはないと知った

必要悪のオーバードーズで挫けた心臓 奮い起こす 短い朝が始まっても
カタレプシー あたしの夢も居場所もここにはないの

ヨナキグセ /水音ラル

誰にも言えない重さをまだ知らない僕が頷いた
ぱりぱり 乾いた真夜中 持て余して 自嘲い塗り潰すのだ

昨日の僕にも勝てずに 言葉足らずなあなたを恨むだけ
始めは更地だったはずなのに 僕は多くを望み過ぎたのかもなぁ

こんな世界に何色の夢を見た?
温かいのは 機械の排気(いき)じゃないか

期待とか思い入れは口に出さずに 
「好き」すら 伝わらないくらいで良かったんだろうな
性善説に踊らされ あなたを信じられなくなり
流れ弾のふりで傷付けた それでも嫌いになれない まだ

継ぎ接ぎだらけの歌に 言葉の洞をぐるぐる 隠している
融通が利くほどの技術もないくせにさ 急ぎ過ぎたかなぁ

罪悪感を秤にかけては 何にもならない端材だけ残る
自省はいつも寄り道して あなたの方が変わるのを望んでいる

擦り減るような意思疎通 自分を騙してる
疲れるくらいなら切り捨ててしまえって
そんなのわかってる!
あなたを信じて待っていた 何も言わずに
この足が地に着いたなら 僕はまだ待てるのに

期待とか思い入れは口に出さずに 
「好き」すら 伝わらないくらいで良かったんだろうな
自分が可愛くて こんな端材が惜しくて
あなたを傷付けた夜を悔いるだけ 「もう嫌だ!」

それでも 明日もきっと嫌いになれない ごめんね

 

だめにんげん 2016 /朝音ボウ・松田っぽいよ

いつも手を抜くことばっか考えてるし

稼がないし学ばないし 口だけだし

今朝なんて三重体制のアラームを見事にかいくぐり

五度寝して布団から這い出せば昼になってるし

 

十余年前のじゆうノートが未だに捨てられない そんな

 

だめだめ だめにんげん 食欲だけ一丁前

エンジンブレーキ掛かりっ放しの脛かじり

ぼくがぼくが まだだめにんげんじゃなかった頃の

ページを繰っては苦笑いする穀潰し

 

向かい風に逆らって歩けるほど 強靭な心身なんてぼくにはないし

波風立てずに生きられるような器用さも

オトナ必携 作り笑いも持ち合わせてないんだな

5、6年前の黒歴史ノートが何故か愛おしい そんな?

あの頃はよかった

あの頃はよかった?

ぼくだって頑張ってたさ 優しくない人波にさ

押し流されてプッツリ糸が切れちゃって

ほらほら そうやってすぐ 他人のせいにする辺りが

ほんと だめ だね

だめだめ 将来への不安だけは一丁前

ハザードランプ点きっ放しの回り道

ぼくがぼくが まだ何にでも一生懸命だった頃の

ページを訳もなく繰っている

こんな今も十年経てば うまい具合に色褪せて

くだらないノートみたいに愛しくなるかな

だめだめ だめな所を 程よく愛せるような

立派な駄目人間になりたい

明日から頑張る

だから今日は頑張らない

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